カテゴリー「グルメ・クッキング」の記事

2008年7月10日

ゴーヤー、タマニ、マーミナで、、

家人が朝の散歩に出ようと玄関のドアを開けると、足元にニガウリが置いてあったらしい。子たちを送り出し、グレープフルーツの皮を剥いていると電話があった。

「一本しか採れてへんけど食べてな~、、。」

「一本ならニンジンやと思たんよ、、。何処のごんぎつねやろか?って今喋ってたトコよ、、。何か夏のコワい話の始まりかと思てたんやけどな、、。」

と、訳の分からない返事に声の主は弱った顔をしているだろう。

暑さから身体を守るのは、よく食べてよく眠るしかないということを体現するのは難しいことで、子たちには食を半ば強要するようにしているくせに、ただひとつ食べられないものについて水を向けられると知らん顔になっている。眠ることは何時でも何処でも、横になれば十秒も経たないうちに寝入ってしまうので家人には呆れられている。おまけに朝の空気に変わるころにならないと起きることはない。火事にでもなれば助からないとまで言われている。

ゴーヤーは他の瓜と同様に種やわたを取り出して、2,3ミリの厚さに切って10分程度水に放してから、水気をふき取っておく。うっとこでは他にも玉ねぎと人参を混ぜているので、この二つも薄く切っておく。豚肉はモモの薄切りにしている。これを叩いてちぎっている。豆腐も切らずにちぎっている。こうしておくと味が付きやすい。苦味を抑えるのに卵を割り入れて仕上げている。天然塩と黒胡椒だけのが美味しいと思うので、醤油は全く使わない。今夜の主菜はチャンプルーで決まり、、。

ところでタマニ(ナ)とはキャベツのこと、マーミナとはモヤシのこと、、それぞれにチャンプルーはある。

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2008年7月 5日

Green Monster

玄関を開けたときにカレーの香りがしていたが、明朝出掛けに一口だけいただくつもりにし、用意してあったご飯はラップに包んで保冷剤を枕に寝てもらう。
毎晩帰りが遅いと、家で食べる夕飯は自然と炭水化物抜きになっている。
家族が寝静まった食堂で、ひとりカチカチと器のぶつかる音が冷めざめしく響いている。

レタスを千切ったものにブロッコリーのスプラウトを混ぜ、アスパラの桂剥きしたものに針生姜を合わせたものを上にのせた「葉ものサラダ」。苦瓜とオクラは湯がいておいてくれたものに、煎った黒胡麻をすり潰して作り置きのソバつゆでのばして和える通称「ニガトロ」。花カツオを探したが、引出しや戸棚の中には見当たらなかった。残念。
そして小瓶のビールを用意する。もちろん銘柄は「ハートランド・ビール」、これもボトルは緑色をしている。

夜半の孤食の後、本日土曜日で楽しみな読売新聞の連載「叙情と闘争」を先週の古新聞と一緒に読む。
夕飯を通り越しての夜食では、生野菜は身体を冷やしてしまうので本当は良くないのだが、「はらぺこあおむし」の気分なうちは身体はこれはこれで受け付けているようで、腹が満たされると幼虫は眠りに就くのである。

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2008年6月10日

ハチの巣をつっつく

暇な日曜は手持ちぶさたでよからぬ事に、つい手をのばしてしまいがちだ。旧知の肉屋の若旦那が引き取り手が無いからと、わざわざ肉を分けにやって来てくれた。しぐれを炊くのに使えないかと、丁寧に包まれた幾つかの大きなかたまりがほどかれるのを見ていた。

「これって、、? あれやねハチの巣やろ、、?」

それは上身ではなく、はたまた切り落としでもなく、分けてきれいにされた内蔵だった。

「自分とこで食べたらエエやん!これって煮込みにものすごい時間かかんねん、、、。 解ってて持って来たんかいな、、?」

「兄さんとこやったら上手いことしゃはる思て、、一応そうじ出来てますんで、、。お願いできませんか?」

長く納めていた先がしばらく休まれるそうで、ブツが宙に浮いたと話していた。けれど飛び込みで他所に当たることも出来ただろうにと思った。子たちはもちろん家人もまだ食べたことがないと話していたので、時間もあるのでちょっとやってみようかという気になった。単純に煮込みがよいのだが、味がしみ込みにくいので"超"長時間グツグツとやる必要があるのだが、温度が高いとくずれてしまうのでゆっくりとしなければならない。名前は忘れたがフランスの名物料理にシードルで炊くものがあるが、やり方も解らなければ肝心のシードルもないので味噌を使って味を調えることにした。そして上手くいかなかったら黙ってまかない用のカレーに混ぜてしまえと横着に考えていた。

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2008年5月 8日

冷戦の季節

爽やかな風が表を通り抜けてゆく。若葉の匂いがその後から続いてくる。だんだんと夏の色に染まりつつある往来には、牡丹が紅を差したような大きな花を揺らせている。

子たちが寝た後に読書する本を探しに、図書館へ向かう途中で家人からの携帯メールで

「ジェラートを作ってほしいって、遊びに来てる子供たちまで話してるみたい、、。」

と、連絡を受けた。

「何と贅沢な!あかへん今日はアイスモナカにしとくわな~、、。」

と、返信し復刻された雪印ブランドを求めて、コンビニでブツの確認をし、あらためて図書館を目指した。連休前に友人からこのモナカのことを聞いていた。中学の国語の授業で「、、、の最中に、、」というところを"モナカ"と読んで爆笑されたことのあるやつで、文武両道で優秀なだったが、家庭の都合で化学の研究者の道を断念し家業を継いでいた。

「とうとう化学薬品が簡単に組成出来るように思われ始めたな、、。コワイ世の中になってきたな。細菌やウイルスよりも手に負えへんで、、。」

最近のメディアを賑わすあの化学物質を指してのことだろう。事件や犯罪に関わるようになってくると、目に見えないモノの恐ろしさを安易に考えすぎだと、そしてこんな田舎にも誰かが末期の場所に選んでやって来たらと思うと、子供たちをどうやって守ってやればといろいろと思案に暮れることもあると話していた。

夕方近く八百屋のお母さんとこに行くと、急に暑くなってきたためか斑点だらけのバナナが見向きもされずに棚の隅に置かれてあった。

「これこれ!もったいないやん、これ安うしといて!全部もろてくわな、、。」

と、3キロほどのバナナを赤札のさらに赤札にしてもらい、急いで仕事場に運び込んだ。潰してシロップを加え、ラム酒とレモン汁を振りかけて冷凍庫へGo!  40分おきに混ぜ合わせることを何度か繰り返すとバナナ・シャーベットが出来る。

しっかりと食べることで、次第につのる暑さを凌いでいきたいものである。ともあれ今年も冷たいお菓子の季節になったことを実感した。

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2008年3月23日

とける、、。

 夕べ遅くに近くの八百屋の姐さんが、、

「市場の押し売りなんよ!何とかならへんやろか、、? 良い知恵を貸してもらへんやろか、、。」

と、大きなミカン箱に入ったキ-ウィフルーツを持ってきた。10k箱に大きさの不揃いなものが、ざっとみて5~60個はありそうだった。

「ジャムは作ってもおうちで売れへんわな、、? 豚持ってる? 精肉でもミンチでもええねん、、?」

キーウィフルーツに含まれるタンパク質分解酵素「アクチニジン」は肉を柔らかくしてくれる。主に南方系の果物に多く含まれるが、試してみると驚くほどの効果があることに以前ビックリした事がある。

「生姜焼きの代わりに置いてみはったら、、どうやろね、、? ヘルシー・ポークソテーとか言うて置かはったらええねん、、。」

材料の割合を説明して実際に試してみると、八百屋の驚く顔にニンマリした。豚の脂身の部分がじんわりと溶けてくるのである。

「残りもんが出たときは、まかないのハンバーグにも入れてるさかい、応用は効くと思うわ。酸味があるのんは仕方ないで、、。」

「おおきに、兄さん! やってみるわ。、、やっぱ半分持って帰るわな、、御免やで!堪忍え!」

何ともちゃっかりした姐さんだった。毎年の春の仕度には、いろんなとこから声が掛かるのが常のようである。

「待って、姐さん! チューイン・ガム食べはるやろ、、。 口ん中で甘味がなくなったガムて硬となるやろ。そん時に一緒にチョコレート口に入れてみ! おもろいことなるで、ほながんばってな、、。」

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2007年12月 2日

夜中のドーナツ

今夜は仕事場で遅くなった。段取りが遅れていたために仕方なしというわけだ。夕飯は仕事場ですませようと使える材料を探していたら、葱とお揚げさんが大量にあることに気が付いた。それでそのふたつだけのお汁をこしらえた。残った汁にはご飯を入れて、とき卵をさっと流して簡単雑炊も食べた。

うちに帰ると"ひろうす"の様な"はんぺん"の様な揚げたものが皿に盛ってあった。どうも子たちが手伝ってもらって作ったらしい。キンピラごぼうが入った"ドーナツ!"らしい。

甘い香りは市販のケーキミックスそのもので、一見したところではそれがおやつなのかは分からない。もう子たちは布団の中なので、どういったことでこれが出来上がったのかを聞くことは叶わなかった。横の手塩皿のものを嘗めてみると僅かに"シナモン"を加えた粉砂糖で、どうもこれを付けて食べるように考えたようだ。

「どれどれ、、、?」

一口摘まむと見た目より味は出来が良く、滋養も得られそうなお菓子に仕上がっているのに驚いた。こんなことで下手に誉めそやすと、今度は何を中に入れるか分からないので

「美味しかったよ!」

とだけペンを走らせて添えておいた。粉砂糖がはらりと落ちるさまは初雪を予感させた。

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2007年11月26日

♪I'm so tired

「今夜は寒くなりそうですね。晩ご飯は"鍋焼き"にしましょうか?」

「ネギもう焼けたで?夕べのソース残ってんのかな?」

家人は朝ご飯の仕上げに"おこうこ"をパリパリと音を立てながら、もう晩の仕度を考えているようだった。今朝は窯元へ手伝いに出掛けるので、急いで朝食を済ませている。私は焼き葱をおかずにしようと網でゆっくりと焼き上げ、外側の焦げたところをはずして皿にのせ、"ソース"を探していた。

「ごめん、、。サラダに貰いました。もう時間無いから出掛けるわね。火の始末お願いね!」

湯がいておいた人参と焼いた舞茸、生の水菜そして煮抜きを荒くつぶしてソースとボウルで和えるだけのサラダだが、この"ソース"がご飯にもお酒にも合うので少量ずつ作り置きしている。

仕方ないのでポン酢に胡麻油混ぜてソースにし、砕いた松の実を散らしてテーブルに。汁も無いので、夕べ子たちが箸をつけなかった干物をほぐして大きい椀に入れ熱々の湯をかけて薄口を2,3滴落とし、青みに水菜の葉先を浮かべる。玄米入りのご飯の香ばしさと葱の香りで箸がすすんだ。

先々週休みが無くなったこともあって、連休明けはどこか身体がだるくて仕方ないが、熱々の汁で次第にいつものように戻っていくのが感じられた。ソースをこしらえる材料が残っているか確認して仕事場に向かった。

いつの冬だったか子たちはこんなことを言っていた。

「鍋焼きうどんってどこのお店でも"焼いてない"のに、なんでそう呼ばれてるんかな?」

まだ答えを見つけてはいないが、もう子たちもそんなことは忘れてしまっただろうか?

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2007年11月 6日

♪キッシュ In The Dark

休みの日の朝食は私の係りだ。前日からあれこれ用意するのだが、納得いかなければジャムトーストに変更することもある。(JAMだけあって朝からギターかき鳴らす事も、、、あってもいいが、やったことはない!)

子たちは学校帰りにいつも通る畑の持ち主であるお婆さんから柿をいただいたらしく、これをリクエストとなった。お連れがいるので八百屋へ行くと、艶っぽい色のカブが並んでいた。やっといつもらしい寒さがやって来たようで立冬もすぐだ。軸の細いほうれん草をサラダ用にと思ったが、下の娘が喘息気味なので代わりに最後の三度豆を一緒にもらった。カブはごく薄いたて塩にさし昆布して苦味を和らげ、葉っぱは刻んでジャコと炒めて切り胡麻を合わせてふりかけにしておく。柿は皮を剥いて直火で焼き、豆はお浸しと同じ要領で下味つけておく。みんなそれぞれのタッパへ入れて明朝までZZZzzz、、、

「ちょっと重いかな?」と思いつつもキッシュの生地にコーンスターチは控えめにして粉を合わせてみる。ツナ缶があれば楽できたが、前にこしらえておいたカツオのオイル漬けがあったので使うことにした。季節のムカゴも中に入れることにした。玉ねぎ、人参を刻んでトマトも湯剥きして具材に混ぜ型に流してオーブンへGO!

本当は熱々をいただくのが美味しいだろうが、そのままに一晩おくと具材の渾然一体とした味がして尚良いようだ。明日の朝まで♪キッシュ・イン・ザ・ダークというわけである。

Quiche_2

ところでこの曲、あの"ピンクレディ"が全米進出した際のシングルで、当時ヒットチャートのかなり上までいったと憶えている。 ♪Kiss In The Dark  Run Away  Kiss In The Dark ,,,

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2007年10月17日

冷やし飴割り

子たちが残していったジャーマンポテトのココットをつついて、コーヒーと白パンを食べる。
先々代からの得意先の仕事を引き受けていたため、今朝は休日を返上して仕事場へと向かった。
今日初日を迎えた「北斎展」はこの次の休みまでお預けになった。それに明日からは「永徳展」も始まるし妙にそわそわしている。

商品を納めた後で「休みに無理を言ってすまないね。貰い物で申し訳ないが、、。」と、お菓子の包みらしきものを頂いた。
小さな瓶に入った水飴だった。が、よく包みを見ると東では有名な飴屋さんのだった。有平糖とミント味の二種類が入っていた。この夏に出たものらしいが、見たことも聞いたこともなかった。

創業150年の老舗の新しいアプローチにしては驚きは感じなかった。どのように美味しくいただくか?ただ舐めるのなら10円玉で開ける缶入りのものでよいのだが、"ゆるい"飴を食す方法はやはり"飲む"ことなのだろう。
学校から戻った子たちは、目ざとく見つけたこの飴をどうやって食べるか考えあぐねているようだった。上はおもむろにスプーン一杯をコップにあけて、ソーダ割り用の炭酸水を注いだ。下は甘夏のジャムに混ぜてお湯でのばしていた。二人ともやはり飲むようだった。

その仕草を黙って一通り見ていたが、夕食後の一杯を知らん顔してよく観察しているものだと、何事も迂闊な対応は出来ないものだとあらためて思い知った。ただ普通の炭酸水よりジンジャーエールのが後味がよかったことは内緒にしてある。

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2007年10月 2日

豆腐の日

今日10月2日はその語呂合わせで「豆腐の日」だった。うちでは朝、お汁に細かい賽の目にしたものが入っていた。湯豆腐もあった。まだ夏を思わせるように外からは蝉の声が聞こえていた。
「冗談やろ?」
「冷や奴がよかったですか?」
「外の蝉に言うてんのやん!でもまだ茗荷も出てんのや、、擂り胡麻やのうて煎り胡麻ちょうだい!」
「汲み上げも食べますか?」
「丼にしてもらうわ!三ツ葉て残ってたかいな?」

豆腐は好物の一つで少し前までは5丁ぐらいは平気で完食していた。オジサンになったと感じたのは豆腐を食べるのがしんどくなったのもあるだろう、、。

昼のまかないも、揚げ出しに野菜のへたをぎょうさん入れた餡かけだった。なんか筑前の出来損ないに、無理矢理豆腐を入れたようなものだった。崩れて切り損ねた様な豆腐は晩のまかないにカミナリ豆腐になって再デビューしていた。ただ、麻婆豆腐と一緒に食卓に上げるのは如何なものか?
「埋み豆腐も用意できますが食べはりますか?」
「・・・?」

とにかく今日一日豆腐を堪能した。仕事場から出ると身体をすくめるほどに冷たい風が通っていった。川風も夏はあれほど心地良かったのに、早く家に帰るようにと追い立てるように冷たいものを感じた。

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