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2009年9月28日

"歯と爪"と身だしなみ

日々の雑事に追われていて、カレンダーが薄くなったことに今更ながら気がついた。
もうぬいぐるみ用になってしまった小さな椅子をサイドテーブル代わりに、グレープフルーツにジンをほんの少し加えて、湿らせる程度に口に運んでは夜な夜なページを繰っていた。

今月の読書のきっかけは、夏休みの終わりに「六番目の小夜子」を子供が読んでみたいというので、仕事場の本棚からうちに持ち帰ったことからだった。けれど娘は文庫の表紙絵を写したりするだけで読んでいる様子はなかった。
あとで物語の場面や感想を問われたりするのは癪なので、もう一度読み返してみたのが始まりになった。
作者恩田陸の作品に初めて触れたのは、まだ子供が小さかった頃に、顔見知りの本屋のご主人から戴いていた「青春と読書」だった。確か江戸川乱歩の「D坂の殺人事件」のオマージュのようなものだったと憶えている。
その頃は「青春と読書」を、無償配布される読者向けの情報冊子だと思っていたが、ちゃんと裏表紙には定価が記されていた。ずっと図々しい奴だと顰蹙を買っていたに違いない。

そのオマージュを含む一連の掌品を揃えた「象と耳鳴り」を手にし、「小夜子、、」の主人公一家が活躍するプロットと人物造型の妙を感じ得た。どの物語もサイコ調ではなく淡々と進む中、偽、嘘を解き明かしていくのは、クール過ぎるきらいもあるが、頭脳明晰な探偵役の父親に頷くことが多かった。

次に宮部みゆきの「淋しい狩人」を読んでみた。
こちらは古書店の主が孫と協力して事件を解決してゆくもので、「象と、、」とは対照的にくだけた会話と、主人公の中流意識に笑みを浮かべたりできる場面もあり、謎解きの妙にひと味添えている感があった。

またこの二つの作品に登場する「歯と爪」という海外の古典作品も手にしてみた。
随分昔の作品なのでトリックはもう古いものになっているようだが、今でも褪せた感のない登場人物の会話に作品の粋な部分に触れたようだった。

朝食  ブルスケッタ風バゲットサンド、生野菜(貝割れ菜、人参、レタス、南京)、ヨーグルト(焼き林檎入り)、コーヒー
昼食  五目豆煮、ジャガ芋と椎茸の胡椒焼き、黒胡麻豆腐叩きオクラ添え、赤出し、胡瓜の糠漬け
夕飯  肉じゃが、ミニハンバーグ、生野菜サラダ

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日々のこと」カテゴリの記事

コメント

sadaさん、おはようございます。

読書の秋、食欲の秋ですね。
御紹介いただいた本のうち『歯と爪』は、身だしなみに関係あるお話なんでしょうか?
読んでみたいと思います。

それから、一日の献立を拝見して、なんと風情のある暮らしをなさっていることか、と感心しました。
私は一品ど~ん、ということも多いので。

投稿: ののか | 2009年10月 4日 07時19分

かなりお久しぶりです。ご無沙汰して申し訳ない。
今、昼間はPC漬けの仕事なので、どうにも夜時間をかけてPCに向かう事がしんどくてすっかり遠ざかったままです。

河出書房の須賀敦子全集を借りてきては、細々と読み続けています。時折、イタリアの作家の話にも触れられているので、そっちに手を伸ばしてはまた戻ったり。

並行して高村薫の「太陽を曳く馬」が出たのを見て、「新リア王」を読んでないことを思い出しそちらにも手を出したり。

ちょっと籠ってますね、いけないいけない。

そろそろ、秋も深まってりんごのケーキでも作ろうかな。

sadaさんとの通信手段がここしかないので、頑張ります(笑)!

投稿: bucky | 2009年10月 4日 18時16分

ののかさんへ、、
>、、身だしなみに関係あるお話なんでしょうか?
子たちは女のくせに身支度をなかなかしないので、叱りつけていることも綴ろうかと思案して止めたのです。タイトルの付け方に問題ありですね(笑)

「歯と爪」は復讐劇のコワい物語です。
推理ものの殿堂?創元社から、30年ほど前にでました。変わった装丁ですから、古本は少ないようです。
あっというトリックで作者にヤラレタ感が残ります。

ところで一品勝負は炊込みご飯が多いですね。
子たちは三菜を選って食べなかったりするので、釜の中にお米と心中!してもろてます。
栗、きのこ、鮭、ぎんなん等々です。おこわに近いように餅米を混ぜて炊いています。お汁は"おすまし"で、豆腐を丸く抜いておぼろ昆布をかけてやると喜んで食べてました。

投稿: sada | 2009年10月 6日 14時56分

buckyさんへ、、
おひさですね。

高村薫は昔ハマりましたね。合田雄一郎に惹かれて読んだものです。
最近はその合田のファンサイトがあるのでビックリしました。濃いですね(笑)
お仕事忙しくてなによりですよ。ケーキが出来たら久しぶりにアップして下さいよ!お茶用意してモニター眺めますから、、。

ところでダーリンのレスポールどうですか?新しい「Guitar Magazine」にレスポールを弾き比べる企画があって、プロの耳の鋭さに感心しきりでした。
今は"オートチューニング"なるものもあって驚きでした。

投稿: sada | 2009年10月 6日 15時11分

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